ひとりひとりが音の継承者として生きる社会へ
私たちは日々生まれては消えゆく音に囲まれて暮らしています。
受け継がれてきた伝統音楽、二度と取り返せない地域文化、今を生み出す私たちの音楽、明日を創る希望の響き。
私たちひとりひとりはみな音の継承者であり、個人に刻まれた音文化はその人がいなくなれば失われます。
本プロジェクトでは、これまであまり大きく取り上げられなかった「ひとりひとりの音文化 = 音楽ネイティブ」の価値をあらためて考えたいと思っています。
関西地方を中心に活動する5名の音楽人をパネラーに迎え、ミニコンサートを交えながら皆で語り合いましょう。
1972年大阪生まれ。幼児期からテープレコーダーで遊び、小学生の時にはカットアップ・コラージュもどきの作品を作り、高校生になるとミュージック・コンクレートもどきの作品を作り始める。
ミュージック・コンクレートや電子音楽を本格的に学びたいという希望を抱き、1990年に大阪芸術大学音楽学科音楽工学コースへと進学。1992年からソロライブ活動を開始。当初アナログ機器を使用していたが1994年から音楽プログラミング言語Maxを使用したコンピュータ・ノイズサウンドへ変更。1997年にフランスGRMにて作品制作をおこなう。2009年、大阪市立大学大学院創造都市研究科修了(都市情報学修士)。
DRドイツ国営放送、WDRドイツ国営放送、FUTURA国際アクースマティック音楽祭(フランス)、MUSLAB国際電子音響音楽祭(メキシコ)、ISCM(ドイツ)、Spark(アメリカ)、SILENCE国際電子音響音楽祭(イタリア)、FKL国際サウンドアートシンポジウム2015(イタリア/ドイツ)、ZEPPELIN電子音響音楽祭(スペイン)、ICMC国際コンピュータ音楽会議2015(アメリカ)等で作品が上演される。電子音響ピープル実行委員、日本電子音楽協会会員、先端芸術音楽創作学会会員、情報処理学会会員。大阪芸術大学通信教育部/同志社女子大学/京都精華大学/花園大学/神戸芸術工科大学大学院 非常勤講師。
尺八奏者、音楽家、音楽研究者
幼少より音楽教室に通い、以来30年ほど西洋音楽を 中心に幅広く音楽を学ぶ。2008年よりアメリカ人尺八奏者との多国籍尺八デュオ「黒船」による活動を開始。
APECアジア太平洋経済協力会議や和太鼓奏 者・林英哲師の海外公演、姉妹都市事業などで国境を超えた独特の演奏活動を続け、グローバリゼーションの中で伝統文化が果たすべき役割を考え続ける。
また「音楽は人類が編み出した生存術」「音楽は言語や身体表現と同レベルのコミュニケーション手段」と掲げ、明治文明開化再考を起点に開国後140年間で失った日本の伝統音楽力に対する視点の必要性を訴えている。
東洋音楽学会、情報処理学会・音楽情報科学研究会、虚竹禅師奉讃会、虚無僧研究会、日本電子音楽協会、ほか会員。音と音楽・創作工房116運営委員・作曲コンペティション審査員。大阪芸術大学、神戸山手短期大学非常勤講師、現代経営技術研究所客員講師、なみはや市民大学講師。
和歌山県出身。
大阪芸術大学音楽学科卒業、同大大学院芸術研究科博士後期課程修了(芸術学博士)。音楽学を専攻し、主に江戸期の雅楽について研究する。また、和歌山県、奈良県、岐阜県等各地における民俗芸能の調査員を務める。
雅楽を廣瀬信夫氏に、生田流筝曲を志村智恵子氏に師事し、雅楽演奏および生田筝曲の演奏活動を各地でおこなう。
日本音楽学会、東洋音楽学会、日本民俗音楽学会、民族藝術学会会員。現在、日本学術振興会特別研究員PD。
子どもへの心と体を養う音楽教育を15年以上実践し、現在もなお日々子どもとふれあう傍ら、保育・教員関係者にオルフ音楽教育、リトミック、音楽レクリエーションから鍵盤ハーモニカ、器楽合奏等の指導、活動方法の講習会、研究会講師を務める。
過去には保育情報誌の連載や保育専門学校講師、高等学校保育実技講師なども務め、近年の実績として、大阪保育子育て人権研究集会講師、兵庫県幼児教育研修会講師、千葉県保育集会講師、芦屋市市立保育所研究会講師、京都西山短期大学講習会講師など他多数。
日本オルフ音楽教育学会会員、NPO法人生涯音楽アカデミー 理事長、レオミュージック(音楽教室)主宰、流通科学大学非常勤講師。
尺八奏者
大阪芸術大学音楽学科卒。都山流尺八を竹林軒大師範、湯浅富士山師に師事。
明暗対山派ほか虚無僧尺八を泉川獅道氏より学ぶ。
国際派尺八デュオ「黒船」のサポートメンバーとして、2000年代後半より舞台経験を積む。
日本伝統音楽保存普及グループ「吹けっ!邦楽の風!」の主要メンバーとして和楽器のアピールに尽力、各地を飛び回る。
當麻寺中之坊の音楽法要への定例参加を許され、声明に合わせた献奏を続ける。また同寺で開かれている尺八教室にて後進の指導にもあたっている。